小児期は、視機能の発達する重要な時期です。この時期に視機能の発達を阻害する原因となる病気を早期に発見し、治療することが大切です。
しかし、お子様の診察や検査は、お子様本人の理解や協力が得られにくいことが多くあり、スムーズに進まないこともよくありますます。そこで当院では、お子様のなじみやすい検査・診察環境を整えたり、対応を工夫したりして、出来るだけ怖がらせず、楽しく検査や診察を受けて頂けるように配慮しています。お茶の水にある井上眼科病院の小児眼科外来での経験を生かし、ベテランの視能訓練士と共にお子様の診療をさせて頂きます。
また、お子様は自分から「見えない」「見えづらい」とはなかなか言いません。
ですから、次のような場合には、お早めに受診されることをお勧め致します。
・テレビを前の方で見る
・目を細める
・頭を斜めや横に傾けて物を見る
近視と遠視は屈折異常のひとつです。
屈折状態は眼軸の長さとレンズである角膜・水晶体によって決定されます。眼軸の長さが長すぎたり(近視)短すぎたり(遠視)すると、網膜にピントが合わなくなります。これを屈折異常と言います。
■ 近視とは
近視は、目に入ってきた光が網膜より手前で像を結び物がぼやけて見える状態です。近くのものはよく見えますが、遠くのものはぼやけてしまいます。
近視の原因は、親御様が近視の場合、お子様も近視になる可能性が高いため、遺伝的な要因と、勉強・読書・テレビ・ゲームといった近くを見る作業を長く続けて起こる、環境的な要因が関係すると考えられています。
■ 遠視とは
目に入ってきた光が網膜より後ろで像を結んでしまうのが遠視です。遠くのものも、近くのものもピントがぼやけてしまいます。
生まれたばかりの赤ちゃんは、うまく目を動かすこともできず、視力も弱いのです。日々ものを見ることで、少しずつ視力が発達していきます。しかし、生まれつき遠視の場合、ものをぼんやりと見ているため視力が発達せずに弱視になる場合があります。また、そのままピントあわせを行わないでものを見ていると、はっきりと見えないため、目が内側によってしまい、遠視から斜視になる場合もあります(内斜視)。
お子様の弱視は早期治療することが大事です。
弱視の治療は6、7歳以降になると治療の効果があまり期待できないと言われているため、6歳以前に治療することが大切です。
■ 弱視とは
視力が発達する小児期に網膜に鮮明な像が映らないことによって、ものを見るために必要な脳の機能が発達しないために起こります。
手遅れになると(視力の発達期を過ぎると)どんな眼鏡やコンタクトレンズをかけても視力が出なくなる病気です。
■ 弱視の症状
ものがよく見えないのが弱視の大きな症状です。
両目が弱視の場合、ものに目をくっつけるようにして見たり、見ているものから離すと嫌がる様子が見られます。ただし、片目が弱視の場合は、視力が良い方の目で見えているため、周りも気づかないことが多いようです。気づかない場合、3歳児健診で発見されることが多いのでぜひ受けましょう。
弱視訓練の内容は、眼鏡矯正、健眼遮閉法、点眼薬などがあります。
眼鏡矯正:それまでぼやけた映像で発達できなかった視力を、メガネでピントの合った映像を見続けることで発達させます。
健眼遮閉法:適切な眼鏡をかけて、視力の良い方の目をアイパッチでかくし、未発達な方の目を強制的に使うことで視力を発達させます。
お子様の年齢や視力の状態に合ったぬり絵をお渡しして、楽しんで訓練して頂きます。
点眼薬:眼の屈折度を目薬(アトロピンやサイプレジン)を点眼して調節力を取り除き検査をします。
■ 斜視とは
目は、あるものを見るときは左右同じ方向に視線が向きます。
しかし、斜視の場合は片方の目は視線が正しく目標とする方向に向いているのに対し、もう片方の目が内側や外側、あるいは上や下に向いています。
■ 斜視の症状
黒目が内側による (内斜視) |
片方の黒目が内側に寄る |
黒目が外側による (外斜視) |
片方の黒目が外側に寄る。たまにしか寄らないこともあり、その場合、しっかり物を見る時は視線がずれないのに、疲れているときや眠いときに、どこを見ているのか分からない目つきになる。 |
黒目が上下による (上下斜視) |
内斜視や外斜視に、上下のずれが加わることが多い。上下のずれが大きいと、物を見るとき首をかしげることが多くなる。 |
斜視は主に片方の目に頼ることになりますので、使わない斜視の目の視力が低下したり、ものの見え方(遠近感など)が違ってくるようになります。
心因性視力障害とは目や脳に異常がないのに視力が悪い状態のことを言います。
主に心理的あるいは精神的ストレスが原因で視力が低下してしまいます。
ストレスの原因には日常のありふれたできごとや学校生活上の問題などがあり、原因が特定できない場合もあります。
心因性視力障害の治療は、親子一緒に受けることが大切です。
ストレスの原因を取り除くことが重要ですが、簡単には解決できない部分も多いため、長期的に経過をみることが必要です。
心因性視力障害では、友人や尊敬する先生がメガネをかけている場合、メガネに憧れることがあります。
メガネ願望の場合、裸眼では視力が悪いのですが、度のないメガネで見えるケースもあります。
メガネ願望の子どもには、度のないメガネを一時的にかけてもらうことも有効です。
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[院長] 稲毛 佐知子(日本眼科学会認定眼科専門医)
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